
熊繁町紹介
ボクらが活躍する熊繫町の紹介をするよ!!


ココはボクが働く熊繁町でいちばん大きな総合病院。
内科や外科や救急、それに精神科もあって、町の人たちの命と心を支えている場所なんだ。
ボクはココで心理カウンセラー見習いとして働いているよ。
毎日いろんな人の話を聞いて、泣いたり笑ったり、カイリ先生に笑顔で怒られたりと、大変だけど「ココが自分の居場所なんだ」って思える大切な場所。
でも、ときどき不思議なことがあるんだ。
ガラスを引っかくみたいな「キーン!」という音が混じる瞬間がある。
この病院にはまだ聞こえてはいけない音が眠っている気がする…。


ココは設立150年を誇る熊繁学園。
とても活気のある学校で、校舎の中には大きな熊の銅像がどんと立っているんだ。
ボクはカイリ先生と一緒に、学園でカウンセリングのお手伝いをしているよ。
ココに来ると、元気が溢れていて、若いっていいなぁって、ちょっと眩しく感じるんだ。
軽やかで、弾むようで、心が前に進もうとする音がする。
でも、熊の銅像のそばを通るときだけ、一瞬、音が変わることがあるんだよ。
笑い声の裏で、何かを引きずるような「ズズズ…」って音が…。


ココは、日本のもっとも頭良い大学の医学部だよ。
ボクとは違う頭の良い人たちが集まる場所なんだ。
ボクがここに来ると、前に進もうとする気持ちが少しだけ湧いてくる。
笑っている人も多いし、音楽サークルの音が聞こえてくると、なんだか青春っていいなぁって感じがするんだ。
でも・・・
そのにぎやかな音の奥で、「ぼっつん」って、ひとり分の音がこぼれ落ちることがある。
ココには、夢と一緒に、置いていかれそうな寂しさの音も混ざっている気がするんだよ。


ココは、熊繁町を代表する大型ライブ会場だよ。
ムーンプラザ熊繁のステージに立つことを夢見るバンドマンも多くて、有名な男性・女性アイドルのライブもよく開催されている、夢の舞台なんだ。
ボクがココに来ると、胸の奥が少しだけ高鳴る。
ステージに立つ人たちの音はまっすぐで、キラキラしていて、
「何かになりたい」って気持ちが、そのまま響いてくる感じがするから。
でも、ライブが終わった後の静かなホールでは、「ズゥン……」 って、低い音が床に残ることがあるんだ
拍手が消えたあとに残るその音は、夢を追いかけきれなかった人たちの、置き去りにされた気持ちみたいで……


ココは、町の手続きや行政を担う場所だよ。
住民の生活を支えるための建物で、毎日たくさんの人が出入りしている。
ボクがココに来ると、不思議と背筋が伸びるだ。
みんな淡々としていて、忙しそうで「ちゃんとしていなきゃ」って気持ちになる場所だと思う。
でも・・・
耳を澄ますと、「ジャリ…」と紙が擦れる音や、「ゴト…」 と引き出しが閉まる低い音ばかりが響いてくる。
ココでは、人の心の音よりも、数字や書類の音のほうが大きく鳴っている気がして……
その奥で、何かが重く沈んでいる感じがするんだ。


ココは、熊繁町に古くからある由緒正しい神社だよ。
熊繁祭りをはじめ、町の節目ごとに人が集まって、代々この町を見守ってきた場所なんだ。
境内は静かで、音もゆっくりしていて「ここにいていいんだよ」って言われている気がするんだ。
不思議だけど、少しだけ心が落ち着く場所だと思う。
ただ、本殿から少し離れたところで、「ギィ……」と、重たい音が混ざることがある。
祈りの音とは違う、閉じる音。
守るために積み重ねられたものが、いつの間にか重さになっているみたいで……


ココは、日本でもトップクラスの精神系薬を扱う製薬会社だよ。
中でも「誠の愛」は有名で、テレビCMでは人気タレントが笑顔で紹介しているし、心の不調に悩む人なら、知らない人はいない薬だと思う。
ボクも、ココには仕事でカイリ先生と何度か来たことがあるんだ。
建物は明るくて清潔で、働いている人たちも落ち着いていて、「ちゃんとした会社だな」って、自然に思える場所だよ。
でも・・・
ココで耳を澄ますと、不思議なくらい、音が揃っている。
足音も、話し声も、機械の音も、「カチ……カチ…」 って、同じ間隔で鳴っている感じがして、人の心の音が、どこにも聴こえないんだ。


ココは、熊繁町の駅前から少し歩いた場所にある繁華街だよ。
ココは、熊繁町の駅前から少し歩いた場所にある繁華街だよ。
細い坂道の両側に、居酒屋さんやバー、小さな喫茶店なんかが並んでいて、夜になるとネオンの灯りが路地をぼんやり照らしているんだ。
クマシゲ先生が毎日よく飲み歩いている場所としても有名で、先生いわく「熊繁町で一番、人間の息吹を感じる場所」なんだって。
実際、ココに来ると、色んな音が混ざって聴こえる。
楽しそうな笑い声。
誰かの愚痴。
寂しそうなため息。
みんなバラバラで、騒がしくて、まとまりなんて全然ない。
でも・・・
ボクは、この繁華街の音、少しだけ好きなんだ。
綺麗じゃないけど、「生きてる」って感じがするから。